2007年11月11日
親子の葛藤
『無理だよ、パパ。これが僕なんだ。』
前回ご紹介した映画『HAPPY FEET』の一場面。
ストーリーはあまり重要ではないようなことを書いてしまいましたが、主人公と父親との葛藤もこの映画のテーマの1つだと思います。
コウテイペンギンの世界では認められない個性を持つ主人公。父親は、その生き方を変えてくれるよう主人公に求めます。
子供の幸せを思えばこそですが、でもそれって、今現在の主人公を否定することなんですよね。
そこで、冒頭のセリフが出ます。
親には、「こういう風に生きてほしい」という願いがある。でも子供はあるがままの自分を認めてほしい。よくある(?)親と子の葛藤。
この「認めてほしい」っていうのは、誉めてほしいとか評価してほしいっていうのとはちょっと違うんですけどね。
ただ、「そういうのもありだよね」と言ってくれれば十分。
親は子供より長く生きていますから、子供には見えていないことが見えることもあるでしょうし、子供の生き方に、ついストップをかけたくなってしまうこともあるのでしょう。自分は親ではないので正確にはわかりませんが。
でもその前提として、忘れてほしくないのが、自分の見ていないところにも、相手の世界がある、ということ。
他人ならばごく当たり前なことなのですが、長い時間を一緒に過ごしている相手ほど、「自分の知らない部分」があることを忘れてしまいがち。
そのため他人の目からは容易にわかることが、見えないこともあるのかもしれません。
その「見えない部分」を尊重してくれるということは、親から別個の人格として認めてもらうことでもあります。
それは時として、誉められたり評価されたりするより嬉しいこともあるんじゃないかなあ、と思います。
投稿者 YUKI : 2007年11月11日 10:06