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2006年12月03日

テレビゲームのお話(2)

 以前、新聞でこんな見出しを見つけました。
 「ゲーム脳から子供を守れ」。
 ゲーム好きな自分は、実はこういうのを見ると心穏やかでいられません。
 さいわい記事の内容は、心穏やかでいられないようなものではありませんでしたが(笑)。
 「小さな子供の成長には、規則正しくバランスが取れた生活が大事」ということで、そうした取り組みを進めている小学校の校長先生についてでした。(「バランスが取れた生活」の中に、「ゲームはやり過ぎない」というのも入っています)
 今はこうした当たり前のことでも学校で教えなきゃいけないんだな、学校の先生って本とにいそがしいんだ・・・・・・と自分は記事を見て思いました。
 「家庭の教育力低下が云々」とか、そういう問題にもつながる話でしょうか。

 いわゆる「ゲーム脳」については、専門家の間でも異論が多くて、まだ実証はされていないはずですよね……。あ、もちろん、信じるのは自由なんですけど(笑)。
 ただ、結果として、ゲームに対する敵意が高まることになったらと、ちょっと心配です。特に、子供を持つ親御さんとか。
 ゲームが普通の遊びであることも、時には傷ついた心のよりどころとなることも、追いつめられた心の防波堤となることも、自分は知っているので……。
 「ゲームが悪い」ということになると、そこで思考停止が起きてしまって、子供を取り巻く全体的な問題が見えなくなってしまう場合があるかな、という気もしますし。
 関係改善や、問題を考えるせっかくのチャンスを、「敵意」が阻害してしまうことになったらもったいないな、とか。

 その新聞記事はやはり目を引くものだったのか、後日、読者の投稿欄にその記事の感想が2件ほど載りました。
 2件目のものは「ゲームが昨今の子供の凶悪事件の増加の原因云々」というところまでいっていました。あまり、記事の内容とは関係ないものです。
 時間の経過と共に、「ゲーム脳」という印象的なワンフレーズが、記事の内容そのものに勝ってしまうのかな、と思いました。
 校長先生の地道な取り組みの方にも目を向けてほしいな・・・・・・とちょっとだけ思いました。

投稿者 YUKI : 2006年12月03日 10:12

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