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2006年10月29日

北海道の歓喜

 プロ野球、北海道日本ハムファイターズの日本一。
 優勝が決まった26日は、北海道各地でお祭り騒ぎだったようです。
 田舎の我が町でも、路上でビールかけをやったファンがいたんだそうで。翌日、家族がその場所を通りかかったところ、しっかりと路面がぬれていたそうです。
 後始末が大変なんでしょうね、あれは(笑)。

 もったいないと言うなかれ。お祭りですから。
 お酒の飲めない自分からすると、飲むのも浴びるのも大差ないような気がするんですが、こんなこと言ったら怒られますね、本と。

 あらためて思ったのは、人間には「お祭り」が欠かせないんだなー、ということ。
 日常に対する、非日常。
 世界各地、どんな小さな町でもお祭りのない町はないというのがそれを証明しているような。
 「日常」に困難が多いほど、バランスを取るためには、「非日常」の重要性も大きいんだな、と思います。

 ともあれ、そんな話より、日本シリーズです。
 メンタル面では、ファイターズの方が有利だったかもしれないですね。
 ファンとしては、今年の目標は「3位までに入って、プレーオフに出られたら理想」という感じでしたから。
 「シンジラレナ〜イ」のは別にヒルマン監督だけではなかったわけです(笑)。
 仮に日本シリーズで負けていても、ファンは間違いなく「よくやった」と迎えてくれるだろう雰囲気はありました。
 ドラゴンズの方は、けして弱い球団ではないはずなのに意外なほど日本一から遠ざかっていて、「そろそろ勝ってくれよ」というフラストレーションがファンの間にもたまっていたと思います。
 「勝たなきゃいけない」という空気もあったのでしょう。
ファイターズにも、当然それはあっただろうけど、それよりも「勝ちたい」という気持ちで戦うことができたのがよかったかもしれません。(「だから勝てた」なんて言いたいわけではもちろんないですが)

 見ていて、「ああ、いいなー」と思ったのは、優勝が決まった瞬間。
 ウイニングボールを取った森本選手が、ごく自然にセンターの新庄選手のもとに駆け寄ったこと。大抵は、マウンドに駆け寄るところです。(ちなみに新庄選手自身は、優勝の瞬間、ちゃんと外野席のファンの方を向いていましたよね?ファンが1番、というのはさすが。)
 マウンドでは優勝投手を囲む輪ができていて、やがてその輪は自然に新庄選手達の方に移動し、そこで胴上げが始まる・・・・・・。

 選手達が「自然に」行動していたことが、見ていてとっても気持ちよかったです。
 「自分の気持ちを素直に表現していいんだ」という空気をチームに吹き込んだのは、やっぱり新庄選手なのでしょうね。
 そうでなければ、「勝ってツーさんを胴上げしたい」なんてセリフは出てこないでしょう。
 「やりすぎだ」とか、「新庄のための日本シリーズじゃない」とテレビで言っている人も見ましたが、仮に「新庄選手のためにも勝ちたい」と選手が思ったとしても、「新庄選手のためにもがんばって」とファンが思うことも、ごく自然な気持ちで、その気持ちを持つこと自体を批判するのはおかしなことなわけです。

 プロ野球は歴史も長いだけに、「こうしなければならない」というのが結構多いように思います。
 「某伝統チームのエースだから、大リーグ行っちゃいけない」とか(笑)。
 50年、100年前から見れば格段に自由になったと言われるはずの現代なのに、ある面ではまだまだ「寛容さ」が足りてないのかなー、と思いました。

 ともかく、北海道の野球ファンにとってはとびきり嬉しい出来事でした。でも、ファンの思いを言葉にするなら、1番ぴったりくるのは「ありがとう」です。
 新庄選手、選手の皆さん、ヒルマン監督、スタッフの皆さん、ありがとう。

投稿者 YUKI : 2006年10月29日 11:11

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